朝ドラあんぱん「次郎の速記」内容判明！のぶを変えた運命

朝ドラ『あんぱん』で次郎がノートに書き残した記号のような文字は、「のぶへの深い愛情と自立を願う応援メッセージ」が込められた「速記」でした。

このメッセージは、のぶの新たな人生を切り開く大きなきっかけとなったのです。私もドラマを観ていて、あの不思議な記号の正体と、そこに込められた次郎さんの真意が気になって仕方がありませんでした。

一体、次郎さんは何を残したかったのでしょうか？そして、のぶはどのようにその謎を解き明かしたのでしょう？

 

涙腺崩壊！朝ドラあんぱん次郎の「速記」ノート内容

本日の朝ドラ「あんぱん」に速記をするシーンが流れました。
アンパンマンの作者のやなせたかし氏の著書に「奥さんは中根式速記の達人だった」との記載があり、それをもとに脚本が書かれたそうです。
中根康雄先生が書き方を説明されたとのことで、テロップにも速記指導で中根先生のお名前が👀#速記 pic.twitter.com/M2oAvb9fhz

— 西都速記株式会社　代表取締役　上野　佳之 (@digipafo) June 22, 2025

次郎のノート（夢）に書かれていた感動のメッセージ

次郎のノート（夢）には、亡くなる直前にのぶへ宛てた「最後のメッセージ」が綴られていました。その内容は、のぶの未来を強く応援する言葉に満ちていたのです。

次郎がノートに残したメッセージは、以下の通りです。

だからこそ、のぶに自分の力で人生を切り拓いてほしい、苦しい状況にも負けずに希望を持って前へ進んでほしいという深い願いが込められていました。

特に「絶望に追いつかれない速さで」という言葉は、のぶへの力強いエールのように感じられ、個人的には胸が締め付けられました。

のぶは最初、ノートに書かれた記号の意味を理解できませんでしたが、後に速記の勉強を始めることで、次郎の深い愛情と願いを知ることができたのです。

 

次郎はなぜ速記を使えたのか？

次郎がノート（夢）に書き残した記号のような文字の正体は、「速記（そっき）」と呼ばれる特殊な記号や簡略化された文字でした。速記とは、人が話す言葉をできるだけ速く書き取るための技術のことです。

テープレコーダーやパソコンがなかった時代には、裁判所や国会での議事録、新聞記者の取材などで、話された言葉を一字一句正確に記録するために重要なスキルとして活用されていました。

ドラマ『あんぱん』では、次郎は一等機関士という職業にもかかわらず、速記を習得していたことが判明しています。しかし、なぜ次郎が速記を使えたのかは、作中では明確にされていません。

ドラマ中で次郎が使用した速記の記号は、中根式速記を参考にしている可能性が高いです。

中根式速記は、1914年に中根正親（なかね まさちか）によって考案された幾何派の速記方式で、基本文字数が82文字と比較的少なく、初心者でも学びやすいという特徴があります。

この学びやすさが、後にのぶが独学で速記を習得する伏線になっているのかもしれませんね。

のぶの未来への伏線！

次郎がノート（夢）を速記で書いた理由は、ドラマ内では直接語られていませんが、その目的は「のぶに速記を学んでほしい」という願いが込められていたと考えられます。

なぜなら、当時、速記を習得することは、特に女性にとって就職のチャンスを大きく広げるスキルだったからです。

#速記#あんぱん pic.twitter.com/hidfgkd7AW

— ちよだ速記クラブ (@iidabashi_sokki) May 11, 2025

実際に、ドラマの第13週では、のぶが速記を学び、新聞社に就職する展開が描かれています。

のぶの実在モデルである小松暢さんも、速記の技術を活かして新聞社や代議士秘書として活躍しました。

次郎は、自分がこの世を去った後ものぶが自立して力強く生きていくことを心から願っていました。そのため、速記というスキルを通じて、のぶの未来への道を自ら示した、という解釈もできるでしょう。

 

実話？フィクション？次郎の速記エピソード

朝ドラ『あんぱん』で描かれた次郎の速記ノートのエピソードは、実話ではない可能性が高いです。これはドラマのオリジナル要素だと考えられています。

ドラマの登場人物と実在のモデルを比較してみましょう。

項目	のぶ（ドラマ）	小松暢さん（実在モデル）	次郎（ドラマ）	小松総一郎さん（実在モデル）
速記を学び始めたきっかけ	次郎の日記帳	夫のサポート	速記の技術の持ち主	速記を使っていた情報なし
速記の習得時期	戦後（新聞社入社前）	夫が健在な時期	-	-
新聞社入社時の速記実力	初心者レベル	速記の達人	-	-
速記で書かれたノートの有無	有	無	-	-

のぶのモデルである小松暢さんが速記を学んでいたという事実は記録に残っています。

彼女は夫である小松総一郎さんが健在の時からそのサポートを受けて速記を習得しており、新聞社入社時には「速記の達人」として知られていたほどでした。

また、暢さん自身が「小松家の支援で速記を身につけた」と語っていたことも判明しています。

小松総一郎さんは結核を患い闘病生活を送っていたため、もし自分が亡くなっても妻が自立できるよう、速記の習得を勧めた可能性はありますね。

しかし、次郎のモデルである小松総一郎さんが速記を使っていたという情報や、暢さんが夫から速記で書かれたノートを受け取ったというエピソードは、現時点では確認されていません。一般的に、船乗りが仕事で速記を使う機会もほとんどないと考えられます。

したがって、ドラマで次郎が速記を使い、そのメッセージがのぶの速記学習のきっかけとなる、という設定は、物語に深みを持たせるための「あんぱん」のオリジナル要素だったと言えるでしょう。

 

速記の種類や現代での使われ方

速記とは、人が話す言葉を素早く書き取るために作られた「特殊な記号や文字」のことです。漢字やひらがなで書くよりもはるかに速く、会話のスピードに遅れることなく記録できるのが特徴です。

歴史的に、速記は様々な場面で重宝されてきました。

• 新聞記者 がインタビューを素早く記録する時。
• 裁判所 で証言をメモする時。
• 国会 で議員の発言を正確に記録する時。
• ラジオ番組や講演会の内容を書き残す時。

日本の速記方式には10種類以上ありますが、代表的なものとして以下の4つが挙げられます。

速記方式	特徴
参議院式	日本で最も古い速記方式の一つで、現在は折衷派。
衆議院式	田鎖式を単画式に改良した方式。
中根式	1914年創案。単画派で、簡潔で習得しやすいとされる。
早稲田式	1930年創案。通信教育で普及し、折衷派に分類される。

参考：公益社団法人 日本速記協会

現代では録音技術の発達やAIによる音声認識システムの登場により、速記の需要は減少傾向です。

例えば、参議院では2024年2月18日をもって手書き速記が廃止され、134年の歴史に幕を閉じました。地方議会でも2010年度までに24都道府県議会で手書き速記が廃止されています。

ただ、速記が完全に必要とされなくなるわけではありません。録音不可の場所や、機械の故障リスクがある場面では、速記が依然として有効な手段となります。

また、個人的な日記やメモに使うことで、プライバシーを守る秘密の文字としても活用できる点は、個人的に面白いと感じる活用法です。

 

速記を身につけるには？意外な活用法も！

速記覚えたい！と思ったけど速記協会のサイトみたらあきらめがついた。#速記記念日 pic.twitter.com/SkpIM8vxfh

— 買取王国採用担当 (@okoku_saiyo) October 28, 2016

より効果的に習得するには、通信教育や速記塾の利用が現実的だと言われています。

日本速記協会のウェブサイトでも、速記を教えてくれる教室や学べる書籍が紹介されています。

速記文字を習得するためのコツは、「反復練習」に尽きます。繰り返し書くこと、単語から始めて文章の聞き取り練習へと段階的に進めることが大切です。

商業高校の速記部で熱心に練習した人の体験談によると、覚えれば覚えるほど、練習すればするほど上達する楽しさがあったそうです。

速記は、仕事以外にも日常生活で役立つ場面や、意外な活用法があります。

速記は、現代においては主要な記録方法ではないかもしれませんが、その技術は間違いなく「一筆で多くの情報を記録する」という点で非常に価値がありますね。

 

まとめ：朝ドラあんぱん次郎の「速記」内容

NHK連続テレビ小説『あんぱん』第13週で描かれた、次郎がノートに書き残した「夢」の内容、その記号の正体、そして実話性について解説しました。

次郎のノート（夢）には、のぶへの熱い応援メッセージが、記号のような「速記」という特殊な文字で書かれていました。

のぶは次郎の死後、彼の遺品にあった本を頼りに速記を解読し、「自分の目で見極め、自分の足で立ち、全力で走れ！絶望に追いつかれない速さで。それが僕の最後の夢や」というメッセージを知ることになります。

このエピソードはドラマのオリジナル設定ですが、速記を学ぶことがのぶの自立と就職の大きなきっかけとなりました。

実際に、のぶのモデルである小松暢さんも速記を習得しており、新聞社入社時には「速記の達人」として知られ、その後も代議士の秘書として活躍しました。当時の速記は、女性が社会に進出するための非常に価値あるスキルだったのです。